本格運行に住民安堵…「Jバス」新年度から函バス路線

update 2015/3/1 10:23


 陣川あさひ町会(高橋実会長)が2012年から実証実験として運行してきた「Jバス」について2月28日、同町会と函館バス、函館市の共同会見が開かれた。新年度からは函バスの「9−J系統」として本格運行が決まり、町会関係者は「地域住民の念願が叶った」と安堵(あんど)の表情を浮かべながら、新年度以降もバス運行を支援していく考えを示した。

 Jバスは公共交通が不便な陣川地区から、商業施設が集積する美原・昭和地区を結ぶ独自路線を設けようと、地域住民が運営委員会(上野山隆一代表)を組織して函バスと運行委託契約を締結。行政の補助を受けずに自主財源で運営する形態で、2012年4月に運行を開始した。利用実態に合わせて運行形態を変えながら3年間実証実験を続け、月間1500〜1600人と一定の利用客を維持してきたことで路線化につながった。

 会見で高橋会長(61)は「試行錯誤を繰り返しながら運営してきた町会にとって大変喜ばしい。路線化を目標達成とせず、存続に向けて市や函バス、地域住民の協力を得てまい進したい」と述べた。

 これまでは町会がバスを貸し切る形態だったため、Jバス専用の利用券や回数券での乗車に限られていたが、路線化に伴って大人210円、子ども110円の均一料金とし、乗り継ぎ割引や市の高齢者交通料金助成なども適用される。

 函館バスは今後、美原地区での乗り換えで行ける主要施設を周知し、利用促進を図る。金岩祐也バス事業部管理課長(35)は「利便性をPRして新たな需要を開拓し、路線を維持したい」。上野山代表(50)は「苦労の連続だったが、町会や市、函バスの協力を得て乗り切れた。3年間よく続いた」と振り返り、「路線化により現金が使えるので、利用者が伸びるのでは。これからも見直すものを見直しながら、後方支援に努めたい」と話していた。

提供 - 函館新聞社

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