生活保護受給者にボランティア提供
update 2015/2/23 10:14
函館市は新年度から、長年仕事に就いていない生活保護受給者にボランティア活動の場を提供し、社会参加を促す「中間的就労事業」(以下、中間的事業)を開始する。町内の清掃活動や冬期の除雪活動を通して外出する機会を増やし、就労活動を始めるまでの準備期間として利用する。
市では2011年度から、生活保護受給者のカウンセリングや体験就労など支援を行う「就労等意欲喚起プログラム事業」(以下、就労的事業)を施行している。昨年度は150人の応募枠に132人が参加し、半年間まちづくりセンターや亀田福祉センターの事務ボランティアを経験。そのうち9人が就職を決めた。 就労等事業は比較的就労意欲がある人が利用するのに対し、中間的事業は長い間仕事をせず、引きこもりがちな人や現在求職活動中で就労前の空いた時間がある人が対象。また、企業での体験就労よりも気軽に参加できるごみ拾いボランティアなどを行うため、家から出るきっかけづくりや気分転換を目的とする。
中間的事業は、市のケースワーカーが生活保護普受給者にボランティア活動への参加を提案し、1年間で約240人の参加を見込んでいる。市生活支援第2課によると、市内の生活保護受給者は昨年12月末で約1万2900人いるといい、「現在ケースワーカー1人で約90世帯を担当しており配置に限界があったが、中間的事業によって負担を軽減させ効率的に支援することができる」と説明する。
現行の就労等支援も継続して実施し、選定対象者は100人とする考え。同課は「社会参加へのきっかけづくりとして役立てたい」としている。
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