「ひまわりのかっちゃん」文庫本に 著者の西川さん28日に記念トーク

update 2015/2/20 10:28


 函館在往の作家、西川司さん(56)が2007年に自身の小学校時代を振り返り、児童文学として出版した「ひまわりのかっちゃん」が今月13日、文庫本「向日葵のかっちゃん」として講談社文庫から発売された。小学4年生まで特殊学級で育った「かっちゃん」が同5年生の時に出会った先生のおかげで勉強、運動とも優秀な成績となった物語。西川さんは「子育てに不安を持つ人、かつて子供だった大人に読んでもらえれば」と呼び掛ける。

 西川さんは1958年8月、旧尾札部村(現函館市)生まれ。倶知安高校卒業、東京の大学を中退し、アメリカでの放浪生活やイラクへの出稼ぎも経験。20〜40歳代は放送作家として活躍。2000年に「三日月の輝く夜は」(講談社青い鳥文庫)で小説家デビュー。イラン・イラク戦争(80年)に巻き込まれた実体験を基にしたミステリー小説「異邦の仔(こ)」(講談社)を昨年11月に出版した。

 西川さんは、小学校2〜4年生を特殊学級で過ごした。5年生の時に転校した旧北桧山町の学校には特殊学級はなく、ここで出会った先生から勉強の楽しさを教えられて成長した。卒業式でかっちゃんが答辞を発表するシーンは多くの感動を呼び、累計5万部を売り上げた。

 昨年10月、講談社の担当者が感動し、文庫化が決定。13日の発売日は、大手ネットショッピングで即完売、函館の書店でも売り切れが続出。さらなる応援をしようと、市内の司会、セミナー企画会社オフィス・K代表の藤本恭子さんが「向日葵のかっちゃん普及委員会」を立ち上げ、28日午後2時から、函館蔦屋書店2階ステージ(石川町85)で出版記念のトークとサイン会を行う。

 読書中から涙がこぼれたという藤本さんは「こんなことが本当にあるのだ、という気持ちになった。誰でも小学生だったころ、先生から受けた影響で自分が変わるきっかけはあったと思うし、自分と重ね合わせながら読むことができる」と薦める。

 西川さんは「(大人が)自分を振り返り、子どもたちに接するときに大切なことを感じてくれれば」と話す。A6判、272n。660円(税別)。トークショーの司会は藤本さん。当日、同店で購入した人にサインを行う。

提供 - 函館新聞社

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