大間原発適合審査 「技術能力」など論点提示
update 2015/1/28 10:13
【東京】原子力規制委員会は27日に都内で開いた会合で、電源開発(東京)が昨年12月に行った大間原発(青森県大間町)の新規制基準適合申請に対し、24項目に及ぶ主要論点を提示し、同社からの詳細な説明を求めた。
24項目は地盤・地震、火山、津波、プラント関係の4項目に大きく分けられる。
このうちプラント関係では、大間原発が同社にとって初めて運転する原発となることから、重大事故の対処のために必要となる技術的能力についての説明を求めるとしたほか、「建設中のため、取り得る対策の選択肢が広いと考えられる」として、採用した対策の有効性についての詳しい説明を要望。このほか、新規制基準で義務付けられたフィルター付きベント(=原子炉格納容器の圧力を逃がす装置)の基本性能の根拠となる実験データなどを求めた。
地震関連では、下北半島の地下の地質構造に対する評価や、重大事故対処施設の基礎地盤と周辺斜面に関する検討内容の提示を求めた。また津波の発生源の設定に関わる検討内容についても求めた。
審査は今月20日に開始。同原発はプルトニウムとウランを混合したMOX燃料を全炉心に装荷する世界初の原発となることから、規制委は慎重に審査する方針としている。 同社は適合審査の申請にあたり、基準地震動を従来の450ガル(加速度の単位)から650ガルに引き上げ、想定する津波の最大値(基準津波)も現行の4・4bから6・3bに見直すとしている。函館市は国や同社を相手取り、同原発の建設差し止め訴訟を東京地裁に起こしている。
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