江差町、農家交付金支払い遅れる

update 2015/1/21 10:29


 【江差】町役場が事務局を担う国の農家所得安定対策の一部で、昨年12月に支払われるはずだった町内の農家4戸への交付金計1000万円が、役場職員の不手際で交付が遅れていることが20日、分かった。手続き期間は年度内までと違法ではないが、同町では慣例として毎年12月に支払われてきただけに、「お金を必要とする年越し前に支払われておらず、町民の生活にかかわる問題。いち早く対応し、町民の生活を守るのが役場の仕事だ」と厳しい声が出ている。

 同日開かれた議員協議会で照井誉之介町長が報告し、現状を「非常事態」と声を張り上げ、一連の不祥事に対して謝罪した。

 不手際があったのは麦農家の手続きで、1戸当たり最大500万円の交付が遅れ、今月中に支払われるよう進めている。

 町によると、昨年11月下旬の決裁の際、職員が手続きの遅れを上司に伝えていなかった。12月22日に該当農家から「口座に入っていない」と問い合わせがあり、上司が初めて問題を把握。担当課によると、関連する280件の事務処理を抱え、制度内容が複雑なため手続きが遅れたという。また「(職場内の)コミュニケーション不足を指摘されても仕方がない。今後このようなことがないようにしたい」(担当課長)とする。

 既に関係者が該当農家に謝罪。町は大きな混乱は起きていないとし、年間の所得申告に影響が出ない措置をとるという。

 一方、議会側は2013年に発覚した給食費の不正流用事件をはじめ、相次ぐ不祥事に不信感と反発の姿勢を強めている。議員は一様に役場内のチェック機能の甘さを指摘し「おわびだけでは済まされない」という厳しい声もあった。

 照井町長は取材に対し「指摘されるコミュニケーション不足などを含めて対策を講じたい」としている。

提供 - 函館新聞社

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