大物ニシン、好漁に沸く…江差姥神大神宮に献上

update 2015/1/17 10:42


 【江差、上ノ国】江差と上ノ国両町で16日、大ぶりのニシンがまとまって水揚げされた。この時期では異例の豊漁に浜は活気づいている。「ひやま地域ニシン復興対策協議会」(会長・工藤昇上ノ国町長)は同日、魚体を江差姥神大神宮に献上し、資源の復活と一層の漁業振興を願った。ニシンが大群で産卵し海面が白く濁る「群来(くき)」が途絶えたのは1913年ごろ。1世紀を越えて資源復活へ機運が高まりつつある。

 上ノ国では刺し網漁で15日に42`、16日も44・5`(各日300匹ほど)の水揚げがあった。江差では16日に23・9`(101匹)だった。

 体長は平均30a。魚卵と白子も熟した魚体が目立ち「これだけあれば立派」と関係者。江差の漁師菊地勲さん(71)によると、例年2月中旬ごろに群れが濃くなるとし「こんなに早く獲れるとは驚いている。何の魚でも水揚げが早ければ早いほど豊漁になるので幸先がいい」と声を弾ませる。

 桧山各町と八雲町熊石、ひやま漁協で組織する同協議会は近年、種苗生産と調査事業に年間計500〜600万円の予算を組む。放流は2013年が10万匹、14年は親魚の確保ができず4万匹にとどまったが、今年も10万匹以上を目標とする。桧山地区水産技術普及指導所によると、熊石から上ノ国におけるニシンの水揚げは13年が180・4`、14年は240・7`。

 姥神大神宮とニシンは縁深く、古くに前浜で不漁が続いたとき、老婆が白い水を海へ注ぎニシンの群れが押し寄せて地域を救ったという伝説が残る。

 工藤会長は「『まかぬ種は生えぬ』の精神で地域一丸で臨む成果だと思う。ニシンの姿が、漁業者の意欲をかきたててくれる」とする。

提供 - 函館新聞社

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