今春高卒 内定率好調
update 2015/1/17 10:42
今春卒業し、就職を希望する高校生の内定率が好調だ。函館公共職業安定所によると、昨年11月末時点で就職が決まった管内の生徒は約8割に上り、過去最高を記録。就労支援を目的に毎年秋と冬に開く就職面接会(同職安など主催)は内定者が多数出ていることから、本年度は昨年秋の1回のみとなる見通しだ。函館市内の高校で就職指導を行う担当者も手応えをつかんでおり、高校生の雇用環境が一段と改善している傾向がうかがえる。
昨年11月末時点の内定率は、前年同時期を11・3ポイント上回る78%。求職者950人(前年同期比1・6%増)のうち、741人が内定を決めた。就職先は渡島・桧山管内が342人、道内が197人、道外が202人となっている。
内定率はリーマンショック後の2009年(47・1%)を底に、5年連続で上昇。同職安は「景気回復の影響とまではいえない」としながらも「早めに優秀な人材を確保したいという企業が多く、結果として内定率の高さにつながっている」と説明する。
管内企業の求人数は898人で、リーマンショックの影響を受けた2009年(425人)と比較すると倍増。求人倍率は過去10年で最も高い0・95倍となっている。
就職面接会について同職安は「ここ数年で1回のみの開催としたのは初めて。それだけ雇用情勢が上向いているということ」としている。昨年10月の面接会では、66社259人分の求人が出され、渡島・桧山管内の高校生101人が来場した。
函館市内のある高校の進路担当部長は「職種としては建築・土木系、資格のいらない介護助手や看護助手などの求人が増えている印象」と語る。
また、市内の別の高校の進路担当は「9〜11月までは例年に比べスムーズに内定が出た」と話し、「売り手市場を感じているが、ミスマッチが起こらないよう今後も生徒の希望に沿った仕事を紹介していきたい」と気を引き締めていた。
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