新ビル着工 民間を刺激 市の中心市街地活性化基本計画

update 2015/1/11 10:30


 JR函館駅前と函館市本町地区で、北海道新幹線開業を見据えた新拠点の開発が進められている。それぞれ分譲マンション、商業施設、市の公共施設を併設し、これまでの函館にはなかった清新なデザインの複合ビルとなる。中心街への居住促進を図り、市民、観光客の交流の場とする計画で、周辺では開発事業に誘発される動きも見え始めている。

 2つのビルは2013年度にスタートした市中心市街地活性化基本計画の中核事業。ともに16年中の完成を予定している。駅前の旧WAKOビル跡地の再開発ビルは地下1階、地上16階で、昨年10月に着工した。同月からフージャースコーポレーションが手がける5〜16階部分のマンションの販売も始まった。

 市が3、4階に整備する「はこだておもしろ館」「子育て世代活動支援プラザ」は、最新のデジタル機器を活用した体験型施設とする計画で、1月末までに実施設計を終え、新年度に整備が始まる。

 一方、本町の旧グルメシティ跡地でも昨年12月に建設が始まった。地下1階、地上19階、高さ約73bの市内最高層のビルとなる。4階部分の「市民交流プラザ」の施設概要は3月末までにまとまり、大和ハウス工業のマンションも4月には販売開始となる見通し。

 ともに低層階は民間の商業施設が入居する。両ビルの開発を手がける「NAアーバンデベロップメント」と「SPC函館本町開発」(ともに布村隆二社長)は、観光客の往来が多い駅前は飲食中心、市民が集う本町では物販中心のテナントを誘致し、すみ分けを図りたい考えだ。

 また、中活エリア内の空き店舗への新規出店者に対する改装費などの補助制度の利用も好調。昨年度と本年度当初予算分では計14件中9件が駅前・大門地区に集中。昨年9月に追加した5件分の補正予算で決まった3件は、本町や中島町での飲食店開業に向けた利用だった。市経済部商業振興課は「大門地区の空き店舗が埋まりつつあり、本町方向にシフトしている」とする。

 このほかにも松風町で大手ファストフードチェーン「マクドナルド」の開業、千代台町での賃貸物件建設計画が進んでおり、エリア外でも高砂通り沿いにスーパー、ドラッグストアの開店などが相次ぎ、中活事業の副次的効果が現れ始めている。同部中心市街地再生担当は「徐々にではあるが中活事業に民間の動きがついてきている。新幹線開業年に2つのビルが完成し、人の流れが変わることを期待している」としている。

提供 - 函館新聞社


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