本年度閉校の早川小校舎を活用し野菜栽培工場
update 2015/1/10 10:18
【上ノ国】スーパー・トライマートなどを経営する加藤卓也氏(57)が農業法人「寅福」を立ち上げ、本年度末で閉校する町石崎の早川小学校を活用し、葉物野菜栽培工場とする計画を進めていることが9日、分かった。年末にも改築を終えて海外を中心に出荷を始める見通し。同法人はこのほか町内でトマトハウス建設も計画しており、今春には合わせて45人程度の地元雇用を図りたい考え。
加藤氏によると、閉校後の4月にも校舎の改築に着手、体育館と教室などを完全無菌室とし、ライトと水耕栽培によるレタスを中心とした葉物野菜工場とする。ライトの排熱を生かした乾燥野菜の製造にも取り組む。12月にも改築を終了させ、1〜2週間程度で出荷できるという。
出荷先は中国・香港やロシア・サハリン、ウラジオストックへの輸出を中心に、道内も視野に入れる。稼働当初、15人の雇用を見込み、半数を正社員にする方針。
町は校舎と土地を無償提供したい意向で、議会側も協力的な姿勢を示している。稼働のめどがつき次第、町が必要な手続きを踏む見通しだ。
一方、同法人は町内の天の川付近にトマト栽培ハウス34棟の建設も計画。3月ごろの稼働、5月の初出荷を目指す。30人ほどの雇用を予定し、こちらも半数以上の正社員を採用するという。
加藤氏は取材に対し「地元雇用の創出を図りたいと強く思い計画した。古里で安定した収入がある職場を求める町民が多い。IターンやUターンにも応じたい。ことしは2つの計画を軌道に乗せ、今後事業を拡大できれば」としている。
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