イカ博士 函館に集結 道内初11月に国際頭足類学会シンポ
update 2015/1/5 10:29
世界のイカ研究者がイカのまちに集合−。国際頭足類学会(CIAC)のシンポジウムが11月8〜14日、函館で開かれる。日本開催は1991年の静岡県清水市(現静岡市)以来2回目で、道内では初めて。実行委員長を務める桜井泰憲北大大学院水産科学研究院特任教授(海洋生態学)を中心に準備を進めており、函館の強みを世界に発信できる好機だ。
CIACは1983年に設立、国際シンポは3年に1回開催される。2012年にブラジルサンタ・カタリーナ州の州都フロリアノーポリスで開催された前回大会で、桜井特任教授が15年函館開催を発表した。
頭足類の専門分野は分類や生態、行動、発生、寄生虫、生理、養殖、漁獲方法、漁業資源、資源管理、加工・流通など多岐にわたり、国際シンポはイカ研究者のサミット≠ニもいわれる。清水開催の91年には、函館でも「函館国際イカフォーラム」が開かれ、世界のイカ博士が講演した。
函館大会のテーマは「頭足類科学の最新の進歩」で、参加人数は200〜250人規模を想定。中国や韓国、東南アジアからの参加者増が見込まれるという。分科会やポスター発表、現地視察のほか、市民向けフォーラムも企画。視察はイカ漁や水産加工会社の見学へ向かうという。分科会では、昨年6月にオープンし大型実験用水槽がある市国際水産・海洋総合研究センター(弁天町)も使い、イカの飼育実験と人工授精について理解を深める。
五稜郭をバックとするスルメイカをかたどった独自のロゴマークも決定。桜井特任教授は「イカやタコに関する研究は裾野が広がっており、新しい分野も含めて最先端の科学を発表できる場としたい。函館のイカも世界にアピールできれば」と意気込んでいる。
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