「迷惑電話チェッカー」で特殊詐欺被害防止を…中央署設置呼び掛け

update 2014/12/23 10:24


 全国的に特殊詐欺被害が深刻化する中、函館中央署はブラックリスト入りしている電話番号を自動に拒否できる「迷惑電話チェッカー」の設置を呼び掛けている。同署管内では昨年の被害額が1億円を超え、道内69署でワーストワンだったが、同署生活安全課は22日までに8軒に設置しており、「1件でも被害が減るように普及させたい」と意気込んでいる。

 特殊詐欺被害防止に効果があるとされる「迷惑電話チェッカー」は道警と事業者が連携し、モニターとして2016年9月まで無料で貸与している。

 固定電話につなげて使用。チェッカーに許可として登録されている電話番号からの着信は青点灯となる。ブラックリストに入っている番号や非通知から着信があった場合は赤く点灯し、着信音は鳴らず「迷惑電話のおそれがあります」とアナウンスが流れる仕組み。登録していない電話番号からの着信は黄点灯となり、家族や友人の場合は許可のボタンを、怪しい相手だった場合は拒否を押すと、次回の着信際に迷惑電話の判別ができる。

 22日午前に函館市富岡2で呉服店を営む千葉敬司さん(77)はチェッカーを設置し、同署員から使用方法などの説明を受けた。千葉さんは「相手は詐欺のプロで、いつ電話が掛かってくるか分からないので不安はあった。しっかりと操作に慣れて万全を期したい」と話した。

 同課は「弁護士や警察官などを名乗って動揺させるなど、巧妙化な手口による被害が出ている。ブラックリストの番号を自動的に拒否できることは効果的。興味や関心がある人は連絡してほしい」。問い合わせは同課рO138・54・0110まで。

 同署は昨年1年間で認知した被害件数が20件で、被害額も約1億3370万円だった。今年は1〜11月末で被害件数は6件(前年同期比9件減)、被害額は約1790万円(同約1030万円減)。

提供 - 函館新聞社

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