地酒「函館奉行」今年も美味…販売前に試飲会

update 2014/12/21 10:16


 函館産の酒造好適米「吟風」と、函館高専(岩熊敏夫校長)が作った菜の花が原料の酵母を使った純米吟醸酒「函館奉行」が、来年1月20日に発売される。市内のホテルで20日に試飲会が開かれ、市関係者や一般市民が地酒の味わいを楽しんだ。

 地酒生産は財団法人北海道食品開発流通地興(谷沢広代表理事)が企画し、昨年から実施。今年も市内亀尾地区の水田約8400平方bで吟風を生産、4・8dを収穫し、小西酒造(兵庫県伊丹市)が醸造を手掛けた。同社の酵母のほか、函館高専の小林淳哉教授の研究グループが開発した菜の花酵母を用いて「函館奉行」2種類を醸造した。

 試飲は同財団が主催し、約140人が参加した食事会「道南冬の味覚まつり」で行われ、谷沢代表は「6月の田植えからすくすくと育ち、今年もいい酒ができた。この機会に愛飲してほしい」と呼び掛けた。

 今年の酒は16日に出来上がり、この日函館に届いたばかり。参加者は食事とともに2種類の酒を飲み比べ、小林教授は「(菜の花酵母の酒は)昨年よりも若干香りが立ち、やや辛口でおいしい。2年目なので、地域に浸透してくるのでは」と満足そうな表情。販売するイチマス(湯川町1)の加藤隆司社長は「新幹線時代を迎え、観光客に土産として喜ばれるようにしながら、地元の人々に愛される酒にしていきたい」と意気込んだ。

 小西酒造によると、今回は1・8g(1升瓶)で2500〜2600本を製造する予定。価格は720_gで1600円、1・8gで2600円(いずれも税抜き)。イチマスや市内観光名所で販売される。

提供 - 函館新聞社

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