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今さらながらですが、堀のある五稜郭が舞台ということで、うっそうと繁る木々のこうごうしいさま、水面に移る照明の美しさに、「五稜郭・野外劇」の醍醐味を感じるワンシーン。出演者の市民たちも、遠目ながらにもちゃんと演技しているのがわかったよ。
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箱館戦争を描いたシーン。堀の向こうに土方歳三率いる榎本軍、客席側に新政府軍と、堀に橋を渡して動きある舞台に仕上げていた。大砲の音や火薬の匂いがリアルだったな。そして、土方の最期も見事な演技だったわー。
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出演した市民たちが一堂に会するフィナーレ。新生「野外劇」に採用されたレーザー光線は最初から最後まですごかったー。今の五稜郭は公園だけど、その昔、要塞だった“五稜郭”の地にいた武士たちのたぎる思いが蘇ってくるかのよう。
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観客も興奮さめやらず、か。フィナーレの最後は観客も席を立ち、堀のへりに沿って出演者たちにエールをおくっていた。演じている向こう側と観ているこちら側の気持ちがひとつになるってすごいね。
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