スルメイカ11月94トン 漁獲枠超過休漁響く 市水産市場
update 2025/12/5 20:03
函館市農林水産部がまとめた市水産物地方卸売市場での11月の生鮮スルメイカ取扱量は、前年同期比25トン減の94トンとなった。小型船でのスルメイカ漁が10月下旬に漁獲枠超過で休漁となり、資源調査の名目で11月10日に漁再開を認められたが、最盛期に漁獲できなかったことが大きく響いた。
1キロあたりの平均単価は同246円高い1291円で、漁期ごとの統計を取り始めた2005年以降で11月として最も高かった。
同部によると、94トンの内訳は上旬37トン、中旬43トン、下旬14トン。小型釣り漁が好調だった前年(107トン)に比べ46トンにとどまった一方、定置網漁は前年(11トン)を上回る48トン。小型船の出漁日数は前年より8日少ない11日。取扱金額は224万円少ない1億2166万円だが、2年続けて1億円超えとなった。
6〜11月の漁期トータルでみると、取扱量は672トンで、前年同期(351トン)を大きく上回り、2024年度実績(400トン)も既に超え、回復基調を鮮明にした。
同部は「11月単月では19年度以降で2番目にいい漁獲量。小型釣り漁、定置網漁とも休漁がなければ、もっと水揚げがあったはずで悔やまれる。単価は活イカやいけすイカへの渇望感が現れた」とみる。
函館市中島廉売内の紺地鮮魚の紺地慶一社長(63)は「11月はイカのサイズが大きく昔に戻ったようだった。大型で品質のいいものは店頭価格が1キロ2000〜2500円と高かった。漁再開のゴーサインが出たのに、しけで出漁できない日も多く、イカが捕れる時期に思うように捕られなかった」と話す。
今後の見通しについて、道総研函館水試の富山嶺研究職員は「11月後半は、そこそこ漁獲があったので、スルメイカが全くいないということはない。しけがなく出漁できれば、ある程度の漁獲は見込める。ただ、例年通りだと12月〜来年1月は、産卵のためイカが日本海を南下するため、函館近海での漁獲は徐々に減っていくだろう」としている。
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