スルメイカ9月230トン 7年ぶり200トン超 胆振方面から陸送増
update 2025/10/4 07:30
函館市農林水産部がまとめた市水産物地方卸売市場での9月の生鮮スルメイカ取扱量は、前年同期比で10倍以上(209トン増)に拡大し230トンとなった。単月の取扱量が200トンを超えたのは、2018年8月以来7年ぶりで、苫小牧沖や登別沖など胆振管内で水揚げしたスルメイカの陸送が多かった。また、1キロあたりの平均単価は同1409円安い706円で、不漁による高止まり傾向から落ち着きを取り戻した。
同部によると、230トンの内訳は上旬が33トン、中旬が115トン、下旬が82トン。1日あたり10トン以上の取り扱いがあったのは9日間で、最多は9月11日の33・6トン(10日の休市分を含む)。出漁日数は前年より2日多い22日だった。
平均単価は、前年同期がメインの漁期で初めて2000円を上回る2115円を記録したが、今年度は大幅に下落した。取扱金額は1億6264万円。
今季の漁期(6〜9月)の合計は取扱量が454トンとなり、既に統計が残る2005年度以降、過去2番目に少なかった24年度トータルの400トンを上回った。
同部は「噴火湾一帯で漁獲したスルメイカの陸送が多かった。函館の前浜でのイカ釣り漁も、昨年の11トンから今年は128トンに増え好調。9月としては久しぶりの豊漁で、まちは活気づいた」とする。函館魚市場は「函館は加工需要が強く好値で取引されるため、トラックで運ばれてくる」とみる。函館市恵山や椴法華地区の漁船が胆振へ漁に出掛け、函館に水揚げするケースもあったという。
函館市中島廉売内の紺地鮮魚の紺地慶一社長(63)は「9月は、7〜8月に続き噴火湾の定置網に多くのイカがかかり、イカ釣り漁も例年よりは良かった。店頭では、いけすイカが1キロ2000円前後で、価格も落ち着いた。魚体サイズが大きいので、好調な水揚げが続いてほしい」と話す。
水産庁は、今年度のスルメイカの漁獲枠について、現状の1万9200トンから34%増の2万5800トンに期中改定。太平洋側の漁獲量が想定より増え、枠拡大を求める声が出ていた。水産研究・教育機構が発表した今年度の太平洋スルメイカ長期漁況予報(10〜12月)によると、津軽海峡〜道南太平洋海域の来遊量は前年を上回ると予想する。
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