実践経営学会全国大会シンポジウム、官民の役割など議論
update 2025/9/3 07:51
実践経営学会(本部・東京、板倉宏昭会長)第68回全国大会のシンポジウムが8月30日、函館大学で開かれた。函館で活動する3人をパネリストに迎え、会員や市民とともに「『市町村魅力度ランキング』と新時代の観光戦略」をテーマに官民の役割分担などを考えた。
初の函館開催となる全国大会。29日から31日までの期間、経営学の研究者ら約60人の会員が集い、論題報告などで議論を重ねた。29日には、西部地区で研修ツアーも実施した。
30日は、大会の統一論題であるテーマについて、一般市民にも公開してシンポジウムを開催。第1ラウンドには、地元から3人が登壇した。
函館市地域交流まちづくりセンターの仙石智義センター長が函館の古地図・古写真を活用した取り組み、函館タータン協会の岡田暁会長が「函館タータン」登録までの歩みや現在の活動を報告。五島軒の若山豪社長は、「ゴールデンカムイ展」などエンターテイメントを通じた地域振興事例や成果を伝え、「今後に向けた課題は、行政と民間がどう役割分担して盛り上げるか」と問題提起した。
第2ラウンドは、「行政と民間の役割」を切り口に3人をパネリスト、会員2人をコメンテーターにパネルディスカッションを展開。八戸学院大学の田村正文教授は「スピード感+公共性が理想」とした上で「行政と民間がうまく役割分担できる仕組みを作ることが今後重要になる」と指摘。宮崎大学の根岸裕孝教授は、行政と民間が地域の課題を解決していく新たな枠組み「公民共創」などを紹介するとともに「共感が大事。議論だけじゃ動かない」などと語った。
市町村魅力度ランキングと住民の幸福度や生活満足度とのギャップについては、根岸教授が「経済の側面だけでなく、暮らしやすさが影響しているのでは」と分析。地元のパネリストから「函館の人は下げ自慢したがる」との声もあり、田村教授は「過小評価し、表に出るのが恥ずかしいという面は、青森や東北と共通しているのではないか」と考察した。
今後に向けては、「函館の良いところをPRして、そこを伸ばしていければ」(仙石センター長)、「ストーリーを込めて本気で取り組めば、やることに意義がある」(若山社長)、「(函館タータン協会は)できて1年。ストーリーを紡いでいく会になれば」などと展望した。
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