水産高生、充実の航海 長期乗船実習から帰港

update 2025/3/8 20:34


 函館水産高校(黒島裕司校長)の2年生31人を乗せた実習船「若竹丸」が8日、約1カ月の長期乗船実習を終え、函館港に帰港した。岸壁で生徒の帰りを待っていた家族や友人が「お帰り」、「お疲れさま」と労いの言葉をかけて出迎えた。

 同船は1月30日に同校海洋技術科海技コースの16人、機関工学科機関コースの15人を乗せて函館港を出港した。実習ではマグロはえ縄実習、海洋調査や航海術など各コースの知識や技術を学び、2月下旬に台湾、3月には静岡県に寄港した。
 北太平洋で行ったマグロはえ縄実習では、メバチマグロなど約40尾(約800キロ)を捕獲。例年2トン前後の水揚げがあるが、今年は少なめの水揚げとなった。接岸後に冷凍されたマグロが陸揚げされ、生徒たちは思い出話に花を咲かせながら作業を見守った。

 接岸後に船内で行われた入港式で、黒島校長は「自習を通して見たことのない魚を見るなど実りの多い実習だったのではないか。仲間とともにさまざまな苦労や困難を乗り越えた経験を、今後の学校生活や進路に役立ててください」と述べた。

 機関工学科機関コースの浅野一翔さん(17)は「大変なこともあったが、マグロ漁や船内での生活はとても楽しかった。自分たちが捕ったマグロが陸揚げされるのを見て、この船に乗ることができて良かったと思った」と話していた。

 水揚げしたマグロは、後日、北斗市内のスーパーなどで販売される予定。

提供 - 函館新聞社

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