NPO法人初春巴港賑が北海道地域文化選奨

update 2024/10/9 20:37


 道は、今年度の北海道地域文化選奨を発表し、函館市のNPO法人初春巴港賑(はつはるともえのにぎわい)(今均理事長)が受賞した。50年の長きにわたり伝統芸能である歌舞伎の普及・啓発、地域文化の振興に貢献したことが評価された。渡島・桧山では10件目の受賞。

 初春巴港賑は1973年、市民会館初代館長の関輝夫氏らが企画して設立。毎年、新春を祝う恒例行事として市民に親しまれている。経済、医療関係など各界の名士が出演し、新しい演目に一丸となって挑戦する。運営も市民自らが行う市民参加型の事業。2022年11月にNPO法人を設立し、今年2月の創設50周年記念第41回公演では約1040人の観客を楽しませた。

 今均理事長は「栄誉ある賞をいただき、心より感謝申し上げる。関館長をはじめ、藤岡敏彦先生ら代々の実行委員、文化団体、そして多くの市民のご尽力により初春巴港賑は函館の宝として脈々と受け継がれてきた。今回の賞は長きにわたり支えてくださったすべての方々への表彰。受賞を励みに、今後も官民一体となって日本伝統文化を次世代に継承し、地域文化のさらなる発展に貢献します」とコメントした。

 道地域文化選奨は93年度から始まり、32回目。地域に根差した文化活動や文化支援活動を行い地域文化の振興に貢献している個人・民間団体・民間企業が対象で、5年以上の活動実績と現在も継続するものを顕彰する。渡島・桧山では93年度に道国際交流センター(函館市)のほか、近年では2020度年に函館市民映画館シネマアイリスの菅原和博代表、22年に江さし草会が受賞している。今年度は特別賞に荒川寿彦(2代目瀬川実厳)さん(札幌市)、苫前町くま獅子保存会(留萌管内苫前町)の2件が選ばれている。

提供 - 函館新聞社

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