道南スルメイカ不漁続く 今季6〜12月316トン 過去最低を更新
update 2024/1/9 21:27
今季の道南スルメイカ漁が、ほぼ終了した。函館市農林水産部によると、市水産物地方卸売市場での昨年12月の生鮮スルメイカ取扱量は、前年同期比3トン増の10トンで、6〜12月の合計は316トンとなり、統計の残る2005年以降で過去最低を更新。ここ数年、記録的な不漁が続いている道南スルメイカは今シーズンも不漁から抜け出せなかった。
同部によると、12月の出漁日数は前年より9日多い12日。取扱量は05年以降で19年と並ぶ過去ワースト3位タイ。内訳は上旬5トン、中旬2トン、下旬3トン。1キロあたりの平均単価は同371円高い1457円となり、2年連続で1000円を上回った。取扱金額は同600万円高い1414万円。
6〜12月の合計は、取扱量316トン、単価1346円、金額4億2536万円。単価は初めて1000円を超え、単価高で推移した。新型コロナウイルスの5類移行後、観光入り込み客数が好調で、飲食店やホテルでの旺盛な需要に支えられた。今季は単月で数量が前年を上回ったのは12月だけだった。
同部は「店頭は既にヤリイカにシフトしており、漁期は1月末までだが、スルメイカ漁はほぼ終わった。資源量の減少は、なすすべがない。香港便の新規就航など観光面で好材料があり、観光客は高くても買ってくれるのでありがたい」とする。今やスルメイカは高級魚の地位を確立しつつあるという。
道総研函館水試の三原栄次主任主査は「12月に函館周辺に来遊するスルメイカは冬生まれ群だが、この群れの資源量が少なかったことが振るわなかった要因と考えられる。1月の漁獲も低調なまま終漁を迎えるだろう」と話す。今季について「今年度のスルメイカ資源量は秋生まれ群、冬生まれ群ともに1980年以降で最低水準になっているため、漁期を通じた来遊量も少なかったのではないか。特に、6〜9月の漁獲量の落ち込みが大きかったことから、秋生まれの来遊量が非常に少なかったと考えられる。また、11月中旬に漁獲のピークがあったため、冬生まれ群の来遊は例年に比べ遅かった」としている。
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