函バス3・26ダイヤ改正 「新幹線」乗り継ぎ考慮

update 2016/2/20 10:19


 函館バス(函館市高盛町、森健二社長)は3月26日付でダイヤ改正を実施する。同日開業の北海道新幹線新函館北斗駅(以下、新駅)への乗り入れやはこだてライナー、道南いさりび鉄道との接続を考慮した経路、ダイヤの見直しが中心。函館駅から湯の川温泉街に直行する均一料金バス「湯の川温泉ライナー」など、市内路線でも観光客需要を見込んだ系統を新設する。

 19日に市企業局庁舎で開いた第5回函館市生活交通協議会(奥平理会長)で、同社がバス路線再編案を示した。

 函館と旧大野地区(北斗市)や七飯町内を結ぶ路線はそれぞれ一部で系統廃止や路線集約があるが、新駅や函館総合車両基地を経由するよう路線を見直した。鹿部町の路線では、3月開設の道の駅「しかべ間歇泉公園」を経由。函館と八雲町やせたな町を結ぶ「快速瀬棚号」も新駅を経由する。

 新幹線とのアクセスを考慮したダイヤの一例では、「函館江差線」(函館―江差間1日5往復)は、これまで、江差ターミナルの出発時間は午前8時5分が最も早かったが、改正で同5時50分発を設定。新駅には同7時19分に到着し、「はやぶさ12号」(同7時34分発)に乗車できる。その後、市立函館病院に同7時51分に到着し、早い時間帯からの受診が可能となる。一方、江差に向かう下り線は、新幹線で新駅到着後に5本中4本が乗り継ぎ可能な時刻に出発する。

 また、函館市の昭和ターミナルと新駅を約50分で結ぶ新設の「美原ライナー」は亀田支所や渡島総合振興局、桔梗などを経由。土日祝日のみ1日4往復の運行だが、午後9時台発着の新幹線との接続を確保した。

 「湯の川温泉ライナー」も新設路線で、函館駅と湯の川温泉の主要ホテル前などを結ぶ直行便。大人300円の均一料金で、新駅からのアクセス列車「はこだてライナー」と連動する。午前運行の3本が温泉街発で、駅前発は夕方に3本設定し、当面、土日祝日のみの運行とする。同社は美原ライナーも含め「利用状況をみて平日の運行も検討する」としている。

 このほか、いさりび鉄道のダイヤに合わせて、五稜郭駅前から市立函館高校などの通学利便の高い学生向けの時刻を設定するとともに、一部で生活路線を廃止する。同社は「収支が厳しい路線もあるが、生活路線に新幹線客を取り込むことで市民生活の足を守ることにつなげたい」とした。

提供 - 函館新聞社


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