高卒就職内定率が好調
update 2016/2/10 10:13
今春卒業する道南の高校生の就職内定率が好調だ。函館公共職業安定所によると、昨年12月末時点で就職が決まった生徒の割合は、前年同期比3・3ポイント上昇の88・6%で過去最高を記録。3月の北海道新幹線開業をにらみ、観光関連の業種を中心に求人数が増加しているのが要因で、函館市内の高校で就職指導を行う担当者も「希望の職に就ける生徒が多く、例年よりマッチングがうまくいっている」と手応えをつかんでいる。
地元企業への内定率は同5・2ポイント増の82・0%。同月として初めて80%を突破した。全体の業種別では、製造業が同8・7%増の213人で最多。卸売・小売業が139人で続き、宿泊・飲食サービス業は同63%増の119人と大幅に増加した。函館国際ホテルの佐藤則幸総務部長は「高卒者は昨年より5人以上多い15人程度を採用した。新幹線開業による需要増に対応したい」と話す。
求人数は同17・7%増の1084人。リーマンショックの影響を受けた2009年と比較すると2・4倍に増加した。求人倍率は同0・14ポイント増の1・11倍だった。
函館市内の高校の教諭は「新幹線の開業に向け、観光関係の仕事に就きたいという生徒が例年に比べ多い。今年は宿泊やサービスなど接客業の求人数が伸びており、例年より希望と合致する印象」と手応えを語る。
別の高校の進路担当教諭は「地元の求人が増え、選択の幅が広がった。生徒には『今年はチャンス』と言い続けることができた」とし、「高校生が即戦力になれるよう、内定者に社会人としてのマナーを指導するなど、就職前に学校ができることに全力を注ぐ」としている。
9日に同職安が市内のホテルで開いた今年3月卒業者対象の就職面接会(25社参加)は、同職安の予想を下回る13人しか参加しなかった。同職安の渡邉英行雇用開発部長は「参加者が少ないのは内定状況が良い結果と受け止めている。まだ決まっていない学生に対しては個別で対応し、一人でも多くの就職につなげていきたい」と話す。
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