「ながまれ号」ゆったり旅提供
update 2016/2/6 10:17
北海道新幹線と同時に3月26日開業する第三セクター「道南いさりび鉄道」(函館、小上一郎社長)は5日、新たに導入する観光列車「ながまれ号」の車両デザインを発表した。車体のベース色にブルートレインを連想させる濃紺を採用、シルバーで函館山のシルエットを配し、内装に道南スギを使うなど地産地消%I考えを取り込んだ。年12回運行し、日本旅行(東京)が商品として3月中旬に売り出す。
JR北海道から譲り受けるディーゼル車「キハ40形」9両のうち2両を改造し、観光にも利用できる車両を整備する。道が3500万円を補助し改造工事に着手、開業日の出発式で車両として使う。通常は一般列車として運行する。
「ながまれ」とは、道南の方言「ゆっくりして」「のんびりして」の意味。デザインは高田傑建築都市研究室(函館)を主宰する高田傑さん(42)を中心に考案。日没後の函館山のシルエットに津軽海峡のきらめく漁火、道南のまちの明かり、空にスターダストをまとい「のんびりとした旅へ案内したい」(同社)。
月2回、5月下旬から10月まで運行予定。函館を夕方に出発、木古内で1時間程度下車し、函館に午後8時ごろ到着する。車窓から津軽海峡の漁火が楽しめるほか、函館の夜景鑑賞に出掛けられるよう配慮した。料金は未定。
日本旅行は鉄道をテーマにした商品に実績があり、今回は「道南いさりび食堂ながまれ号」(仮称)と名付け、地元食材を使った弁当の提供を検討している。
同日、渡島総合振興局であった道南地域(五稜郭・木古内間)第三セクター鉄道開業準備協議会の席上、小上社長がデザインを公表。「見事に出来上がった車両を最大限に活用していくのが会社の使命」と強調した。大森伊佐緒木古内町長は「北海道らしさが出て、いいと思う。一つの旅の方法として提案したい」と話していた。
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