「応援に感謝」辻選手に2市町から栄誉賞

update 2016/11/11 09:24


 リオデジャネイロ・パラリンピック陸上で銅メダルを獲得した函館市出身の辻沙絵選手(22)に10日、函館市と幼少期を過ごした七飯町からそれぞれ栄誉賞が贈られた。贈呈式に臨んだ辻選手は「多くの方からの応援に感謝している。東京ではもっと輝く色のメダルを獲得したい」と、さらなる意欲をみせた。

 辻選手は、陸上女子短距離(T45/T46/T47=片前腕切断など)の3種目に出場し、400メートル決勝では1分00秒62の好タイムを叩き出し、3位で道南勢初となる銅メダルを獲得。ほかの2種目でも入賞を果たした。

 函館市役所で行われた市栄誉賞贈呈式には、辻選手のほか、父の正樹さんと母の栄子さん、函館ハンドボール協会の立蔵義春会長らも出席した。工藤寿樹市長は「郷土の誇り。市民を代表しておめでとうを申し上げる」と述べ、辻選手に賞状と記念品を手渡した。

 工藤市長にブラジル土産を渡した辻選手は「函館は一番落ち着く場所。このような報告ができてとてもうれしい」と受賞の喜びを話し、銅メダルを工藤市長の首に掛けるなど終始和やかな時間が続いた。

 七飯町役場では、中宮安一町長や大勢の職員が拍手で出迎えた。町民栄誉賞条例の制定以来、第1号となった辻選手に、中宮町長が賞状を贈呈した。副賞には特産の「はこだて大沼牛」10キロが贈られ、辻選手も表情を和らげていた。

 中宮町長はメダル獲得を祝福し「東京までの4年間陸上競技をしっかり楽しみ、目標に向かって頑張ってください」と激励。辻選手は「七飯で過ごした期間は短いが自分にとって最初の場所、大切な場所」だとし、「もっと良い結果を持って帰って来られるよう、これからも一生懸命頑張りたい」と抱負を語った。

 滞在は13日までの予定で、さまざまなイベントにも参加し、12日は函館大学でハンドボール講習会とトークショーを行う。

提供 - 函館新聞社

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