長旅の疲れ 鹿部で癒やす 日本1周の大金さん

update 2016/10/25 09:30


 【鹿部】栃木県那珂川(なかがわ)町在住で、自転車で日本1周に挑戦している大金恭平さん(23)が21日、鹿部町入りした。この日は道中に偶然出会い、知り合いとなった鹿部町在住の松本健勝さん(54)の自宅で一泊し、長旅の疲れを癒やした。

 柔道整復師の資格を持つ大金さんは整骨院開業を目指している中、「業界で生き残るための力をつけたい」と一念発起。8月7日に自宅を発った。旅を通じて自分自身の鍛錬が大きな目標だが、途中で国内の世界遺産を巡ることも課した。

 海岸線を北上し、宮城、岩手、青森県を通過して同15日に函館入り。その後、日本海側をさらに北上して稚内市からオホーツク海沿岸を通過。旅費を確保するため9月5日から1カ月ほど根室管内羅臼町で漁業のアルバイトをした。

 1日当たり100〜130キロを自転車で移動し、テントを張っては野宿する生活を続ける中、松本さんとは8月下旬、乙部町内で出会い、その際に鹿部町での再会を約束したという。

 21日夕方鹿部町入りした大金さんは、約束通り松本さんに連絡。松本さんも大金さんを自宅に招き、夕食をごちそうした。「約束を覚えていてくれたのがうれしい」と松本さん。「(日本1周は)きっと人生のこやしになるはず。事故や健康に気をつけて達成してほしい」とエールを送る。

 これまでの旅で大金さんは「いろいろな所で施しや助けを受け、自分が生かされている存在だと気づかされた」と振り返り、「これからも成長し続ける」と誓う。

 翌22日に鹿部を発ち、函館からフェリーで青森県へ移動。1人旅を続けている。

提供 - 函館新聞社

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