市電8001号車 車体改良へJR五稜郭車両所に搬出
update 2016/9/7 09:57
函館市企業局交通部は6日、市電8001号車の車体改良に向けて、駒場車庫からJR北海道五稜郭車両所(港町1)に搬出した。札幌市電車両の改修実績を持つJR北のグループ会社「札幌交通機械」(札幌)が請け負う。作業は来年3月までかかる見込みで、導入から26年が経過し、老朽化した車両を整備し、行き先表示器やヘッドライトのLED(発光ダイオード)化などを施す。
同部によると、車体改良は、昨年度に京王重機整備(東京)で実施した3002号車に続いて2両目。札幌交通機械への発注は初めてで、札幌から技術者が来函する。同車両所に函館市電が運び込まれるのは、旧国鉄が車体改良を請け負った1985年と87年以来。同部施設課は「市内に工場があるので、確認にも行きやすい」とする。
8001号車は、62年製造の800形の車体を更新し、90年に登場。同じ8000形は2012年までに10両を導入し、函館市電の主力車両となっている。ただ。90年代前半に導入した8000形の一部や、2000形、3000形の車両は、特に床下部分の傷みなど、老朽化が目立つようになり、昨年度から計画的な車体改良を始めた。
今回、3002号車の改良同様に、車両前後にはカラー表示が可能なLED表示器を採用。車体側面にも新たに行き先表示器を取り付ける。ヘッドライトの交換、内装の更新などを終えて、17年4月の営業走行復帰を予定している。
駒場車庫では6日朝から作業を行い、大型のクレーン車とトレーラーで8001号車の車体を搬出。五稜郭車両所まで運んだ。本年度は、このほか、2001号車の改良を予定し、10月に京王重機整備に向けて搬出する。改良費は8001号車が4300万円、2001号車が3920万円。
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