炭酸水ブーム 小原が生産能力増強

update 2016/8/18 09:57


 【七飯】炭酸水などの需要増加を受け、老舗飲料メーカーの小原(七飯町中島、小原光一社長)が積極的に設備投資を行っている。昨年、新型機械を2台導入したのに続き、今年は約5000万円を投じて生産ラインを強化する方針で、供給体制の拡充を図る。

 同社は1931年創業。主力の炭酸飲料「コアップガラナ」をはじめ、地元産のリンゴを使ったサイダーなど約30品を取り扱っている。

 自社販売やOEM(受託者ブランド名製造)を手掛ける炭酸水は、3年ほど前から需要が急増。健康や美容に効果があるとして、女性を中心に人気を集めているのが大きな要因で、昨年、同社の炭酸水の売り上げは前年と比べて30%増加した。

 好機を逃すまいと、同社は昨年3月に約7000万円を投資して、生産機械を新設。飲料を容器に詰める際に使用する充てん機やキャッパーと呼ばれる機械を導入し、全体の生産効率を20%向上させた。

 さらに今年は、現在人海戦術で行っている、出来上がった製品をパッケージに詰める工程を機械化する予定で、最終的な生産能力は現在の約1・5倍を目指す計画だ。大型投資を行う間の運転資金には北洋銀行、みずほ銀行の保証が付いた私募債各5000万円を活用する。

 炭酸水ブームで飲料の生産が追い付かないため、現在は一部の製造を委託しているが、機械導入後は全て自社生産に切り替えて、売り上げ向上を図る考えだ。小原社長(65)は「生産コストを下げて利益率を高めながら、市場のニーズに応えたい」と話している。

提供 - 函館新聞社

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