歌に自殺予防 思い込め う〜みが歌う「いのちの森」

update 2016/7/21 09:45


 函館出身の歌手う〜みさん(39)は、いじめなどで悩みを抱える子どもたちへのメッセージソング「いのちの森」を広げる活動を展開している。う〜みさんは「悩んでいる人が、ふとその手を止めて、一呼吸おける歌。人から人へと広まってほしい」と話している。

 内閣府が昨年公表した自殺対策白書では、全国の大半の地域で2学期の始まる9月1日前後に子どもたちの自殺が集中していることが判明。昨年8月下旬に神奈川県鎌倉市中央図書館が「学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい」とツイッターで発信し、全国に共感が広まった。

 この図書館のメッセージに感銘を受けた映像ディレクター占部銀四郎さんが楽曲制作のプロジェクトを企画。占部さんが作詞を手掛け、う〜みさんには歌い手として参画を打診した。

 歌詞には具体的な表現でいじめや図書館に行くような呼び掛けることはないが、心を落ち着ける場所や新たな出合いが「いのちの森」として近くにあることを柔らかな印象の世界観に込めた。

 歌は、今月7日に高知市で開かれた四国地区人権教育研究大会で披露され、インターネット上で資金を集めて制作したCD3000枚が四国各県の教職員らに配布された。函館では16、17の両日に出演した「はこだてグルメガーデン」で歌い上げたほか、今後もさまざまな場面で楽曲への思いとともに発信する予定だ。

 う〜みさんは「音楽を通して子どもたちに何ができるかをいつも考えている。今回も『やってみなければ分からないのだから頑張ってみよう』とプロジェクトに参加した。多くの人に聞いてもらいたい」と話している。

 楽曲は、動画サイト「ユーチューブ」で視聴できる(「う〜み いのちの森」などで検索)。

提供 - 函館新聞社

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