函館市が「第2次食育プラン」策定
update 2016/5/9 10:37
函館市はこのほど、本年度から5カ年を計画期間とする食育推進計画「第2次はこだてげんきな子 食育プラン」を策定した。子どもの早寝・早起き促進や肥満傾向の改善など9項目にわたる指標と目標値を定めた。市民の食育への関心を高めようと、6月19日には子どもも楽しめる体験型イベントを計画しており、食を通じた健やかな暮らしの実現に向けた取り組みを進める。
第2次プランは、市と関係団体でつくる策定委員会を立ち上げ、第1次プラン(2011〜15年度)の評価結果など協議を重ねて策定。市の食をめぐる現状は改善傾向にあるものの、全国、全道水準には届いていないものが多い。14年度の市特定給食施設等実施状況調査では、小学生の適正体重児の割合は、全国に比べ5・8ポイント低い85・4%、全道と比べても約2ポイント下回る。中学生も全国比5・1ポイント、全道比で2・1ポイント低い83・6%となっている。
また市が1歳半、3歳児の親を対象に行ったおやつ(間食)の与え方に関するアンケートでは、1歳半の子を持つ275人が「甘いものは少なくしている」と答えているのに対し、3歳では132人と半減。「おやつでも栄養に注意している」と答えたのは1歳半で144人、3歳では77人となっていることなどから、第2次プランでは家庭での具体的取り組みを重点的に盛り込んだ。
主に「夕食後(就寝2〜3時間前)のおやつを控えさせる」「幼児と小学生は午後10時ごろまでに寝る習慣を身に付けさせる」など、早寝・早起き・朝ごはんの実践を促したり、油脂分の多いおやつの食べ過ぎ注意や、家族全員で定期的な歯科検診を受診するよう明記している。
第2次プラン策定を契機に、市は情報発信の機会を増やすため、本年度から食育に関する取り組みをホームページ(HP)で紹介。加えて6月に函館蔦屋書店(石川町85)で開く体験型イベント「食育フェスティバル」では、「早寝・早起き・朝ごはん」や「郷土の食材」などの頭文字を取った同プラン概要版「はこだてげんきなこ」に焦点を当て、各キャッチフレーズの内容に合った子ども向け体験ブースを展開。バランスの良い食事を学びながらランチョンマットを作るほか、北海道日本ハムファイターズ所属の管理栄養士による講演会などを予定している。
親子で楽しめる形のイベントは初めてで、道栄養士会や市内教育機関など、複数の関係団体と連携して実施。今後市内の幼稚園や小中学校の全員(約2万2500人分)にちらしを配布し、広く参加を呼び掛ける。市健康増進課は「心も体も元気な子どもを育てるため、この計画を広く知ってもらい食育を進めていきたい」としている。
第2次プランは同課HPで公開している。
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