豪華客船シーズン到来 飛鳥II、函館に寄港

update 2016/4/15 10:31


 函館に寄港するクルーズ船の今季1隻目となる郵船クルーズの「飛鳥II」(5万142トン)が14日、港町埠頭(ふとう)に接岸した。乗客約550人は福岡県博多発着の9日間のクルーズの最中。北海道新幹線乗車を組み合わせたツアーや市内観光に出かけ、出港までのひとときを楽しんだ。

 JTB九州などのチャータークルーズで、10日に博多を出港し、韓国・釜山、新潟を経由して寄港した。「飛鳥II」は2006年の就航以来、函館寄港は36回目。

 岸壁での歓迎式で、片岡格副市長が「皆さんの寄港を大変光栄に思い、心から感謝します。函館の魅力を十分堪能いただきたい」とあいさつ。函館地区クルーズ振興協議会会長の小松重之道運輸局函館運輸支局長、函館港湾振興会の兵頭法史会長らが記念品を贈った。小久江尚船長は「函館はいま日本で一番熱い街。新幹線を意識したので早く着きすぎてしまい、サクラ前線を追い越してしまいました」と笑いを誘った。

 乗客向けのオプショナルツアーでは、西部地区、大沼公園の散策、湯の川温泉で入浴するコースが人気を集めた。入港時は市民団体「カムカムの会」が横断幕を持って出迎えたほか、出港時には市民有志が「いか踊り」で見送った。同船は今月27日にも寄港する。

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 JTB九州は今回、北海道新幹線乗車を組み合わせた「クルーズ&バスツアー」を企画。函館下船後、新函館北斗から新青森まで新幹線に乗車し、青森では八甲田の雪の回廊や酸ケ湯温泉を満喫。15日は陸路を移動し、同船が寄港する岩手県大船渡港で乗船し、横浜を目指す行程を組んだ。開業直後の北海道新幹線に乗車できるプランの話題性も手伝い、同社の森村朗クルーズ販売課長は「販売開始直後に70人分を完売した」と話した。

 ただ、15日は荒天が予想され、大船渡港に寄港できないリスクもあるため、実際の参加者は約25人となった。妻と参加した長崎県佐世保市の三溝卓男さん(85)は「船ばかりではなく、できたばかりの北海道新幹線に乗ってみたいと申し込んだ。旅行を楽しめるのも年を取ったおかげですよ」と、笑顔でバスに乗り込んでいった。

提供 - 函館新聞社

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