市電・函バスのICカード、西鉄の全国相互システム活用
update 2016/3/31 10:12
函館市企業局は、市電と函館バスで導入する交通系ICカードシステム導入業務の委託先候補に「にしてつグループ交通系ICカードシステム導入業務連合体」を選定したと発表した。「全国相互10カード」に対応し、九州の交通事業者で導入している「nimoca(ニモカ)」のシステムが採用されることになった。新たにカードを取得する市民や、10カードを持つ観光客ら双方に利便性が高く、2017年3月末までのサービス開始を目指す。
同連合体は、福岡県に本社を置く大手私鉄「西日本鉄道」のグループ会社4社で構成し、代表法人は「株式会社ニモカ」。市企業局と函館バスが合同で1月に募集を開始したプロポーザルには同連合体など2者の参加があり、今月22日の審査委員会で同連合体を候補事業者に選定した。
プロポーザルでは、JR東日本の「suica(スイカ)」に代表される全国の大手鉄道事業者間で相互利用が可能な方式か、10カード所持者の市電・バス利用を可能とする「片利用方式」での提案を求めていた。
「ニモカ」は西鉄をはじめ、九州各地の鉄道・軌道・バス事業者で導入されている。函館で今後発行されるカードは、例えば東京都内のJRや私鉄でも利用可能となる。渡島・桧山管内約270カ所のコンビニやドラッグストア、スーパーなどでICカードへの入金(チャージ)可能な環境も評価された。
今後、5月下旬の正式契約締結に向けた協議と、国への補助金申請を進め、車載機器整備など17年3月末までの運用開始を目指す。17年度には定期券サービスを導入する。同局経営企画課は「利便性が高く、市民にも幅広く利用してもらえるカードとしたい」としている。
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