連絡船の絵本復刊
update 2016/3/15 10:07
北海道新幹線の開業を前に、福音館書店(東京)が絵本「青函連絡船ものがたり」を23年ぶりに復刊した。廃止直前の連絡船の姿や函館のまちを、旅情あふれる文章と絵で伝えている。復刊のきっかけとなった函館の読み聞かせグループは「児童書と思わず、連絡船に関わった全ての人に読んでほしい」とPRする。
青函連絡船ものがたりは、連絡船が廃止される2カ月前の1988年1月、月刊誌「たくさんのふしぎ」として刊行。92年には同誌の中から選んだ傑作集に収められた。翌年に重版されたものの、その後は品切れになっていた。
絵本は連絡船に乗る人たちや船内部の様子、構造や歩みなどを詳しく紹介。洞爺丸事故が契機となり、青函トンネルの計画が進んだことにも触れ、青函を結ぶ交通の変遷が読み取れる。文章は鉄道紀行作家の故宮脇俊三さんが、絵は鉄道イラストレーターの故黒岩保美さんが手掛けた。
復刊のきっかけは、函館の読み聞かせグループ「函館絵本の会 銀のふね」。昨年7月、福音館書店販売部の中村健太朗さんが函館を訪れた際、メンバーから「いい絵本なのに、今は手に入らない」と訴えられた。改めて本を読んだ中村さんは「絵が緻密な分、当時の思い出を引き出す力がある。開業前の今だからこそ、復刊する意味がある」と決断。4000部の限定復刊を実現させた。
同グループは「連絡船に乗るのは、たいていが人生の岐路。だからみんな何かしらの物語がある。本を機に、連絡船を知らない子どもたちとの会話が弾めばうれしい」と呼び掛ける。
B5変形判40ページ。1300円(税別)。函館市内の書店で取り扱う。石川町の函館蔦屋書店1階暖炉スペースでは、4月8日まで本を紹介するパネル展を実施している。
その他の新着ニュース
- 2017年の初日の出はどこで迎える?...2016/12/31
- 年末年始に懐かしい遊びを 百人一首やかるたなど並ぶ...2016/12/31
- 道南の重大ニュース2016・下半期...2016/12/31
- 桧山この1年...2016/12/31
- (ニュースファイルこの1年)文化...2016/12/31
- (ニュースファイルこの1年)経済...2016/12/30
- 道南スポーツこの1年(上)...2016/12/30
- 市電に繭玉、縁起物/31日から特別ダイヤ...2016/12/29
- 北斗自慢のグルメ集合 29日まで新駅でイベント...2016/12/29
- パフィー紅白初出場、巨大コロッケCMで縁の厚沢部から声援...2016/12/28
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。