故佐藤泰志原作、3本目の映画化決定

update 2015/5/19 10:18


 函館市本町の映画館シネマアイリス(菅原和博代表)はこのほど、函館市出身の作家、故佐藤泰志さん(1949〜90年)原作の映画「オーバー・フェンス」の製作を決めた。佐藤文学映画化の函館三部作最終章で、前作、前々作に続き製作・企画を手掛ける菅原代表は「これまでの2作品とはまた違った函館を描きたい」と力を込める。6月下旬から撮影を開始し、来年の公開を目指す。

 佐藤作品の映画化は、2010年に地元の有志が企画した「海炭市叙景」(熊切和嘉監督)から始まり、2作目の「そこのみにて光輝く」(14年、呉美保監督)は函館発信の市民映画として、第38回モントリオール世界映画祭をはじめとする、国内外の映画賞・祭で高い評価を得た。

 「オーバー・フェンス」は、佐藤さんが職業訓練校で過ごした日々の経験をもとに執筆し、芥川賞候補になった作品。40歳代の男性を主人公に訓練校における人間模様を描き、「共に生きる」という普遍のテーマに向き合った大人のラブストーリーが展開する。

 監督は「味園ユニバース」などの作品で知られる山下敦弘さんが務め、脚本は「そこのみ−」に続き高田亮さんが手掛ける。山下さんは「空っぽになってしまった男と求愛し続ける女の話であり、訓練校で生きる無職の男たちの話でもある。その瞬間を生きている人間たちの作品にしたい」と話している。

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 同作の一般キャストを募集するオーディションを30、31日の両日、市内で行う。対象は4歳から70歳ぐらいまでの男女。書類選考のうえ、山下監督らが当日審査する。応募は履歴書、全身と上半身の写真、芝居経験の有無やオーディションに参加可能な時間帯、意気込みを添えて、〒041・0011、函館市本町22の11グリーンエステート1階 シネマアイリス「オーバー・フェンス」オーディション係まで。25日必着。問い合わせはEメール(terao@cinemairis.com)、同館(電話0138・31・6761)。

提供 - 函館新聞社

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