市・昨年度、生活保護受給の増加率やや鈍化／人数、世帯数は過去最多

update 2005/5/20 12:09

　函館市（旧４町村地域除く）の生活保護受給実態（平均値）は昨年度、人数で前年度比３・６％増、世帯数で同４・５％増となり、ともに増加率では３年ぶりに前年度を下回った。ただ、人数、世帯数とも過去最多を更新。市保護第１課は「地域経済の落ち込みや急激な高齢化の進行など、増加の背景にある要因に、何ら変化は見られていないのが実情」とし、依然として厳しい社会情勢にあることを強調している。

　過去５カ年の対前年度の増加率は、人数、世帯数の順で、２０００年度が５・４％、５・８％、０１年度が３・６％、５・０％、０２年度が５・５％、６・５％となり、０３年度が５・９％、６・５％だった。

　昨年度は人数が１万７４４人、世帯数が７０９８世帯で、ともに過去最多を記録した。前年度と比較した増加率は、人数で２・３ポイント減の３・６％増、世帯数で２・０ポイント減の４・５％増となり、３年ぶりに増加のペースが、やや鈍った。

　伸び率が鈍化したことについて、同課は「増加につながる要因はなくなっておらず、厳しさに変わりはない。手放しでは喜べない数字」と指摘する。その上で「受給世帯に対する自立支援に向けた取り組みが今後、一層重要になることは確実」とみている。

　一方、旧４町村地域を加えた昨年度末の受給実態は、１万１２０３人、７４１５世帯となり、１０００人当たりの受給者は３７・４人だった。

提供 - 函館新聞社

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