三和住民訴訟、住民側の訴え却下/地裁「提訴期間過ぎ不適当」

update 2005/5/20 12:08

 函館市内の産業廃棄物処理業者が原状回復作業を行う際に生じた産業廃棄物を、函館市が処分料の安い一般廃棄物扱いとしたことは違法であるとして、道南市民オンブズマンの大河内憲司代表らが井上博司函館市長らを相手取り、約9500万円の損害賠償を求めた住民訴訟の判決が19日、函館地裁であった。大久保正道裁判長は「提訴は地方自治法が定める『監査結果の通知を受けてから30日以内』の期間を過ぎており、不適当である」として、原告側の訴えを却下した。

 訴状によると、市は三和廃棄物処理産業(現・清算法人)が不法投棄した産業廃棄物の原状回復作業で生じた廃棄物を処分場に受け入れる際、一般廃棄物扱いにした。大河内代表らは、この際に生じた埋め立て処分手数料の差額約4300万円と、後納分として未払いのままになっている約5200万の損害賠償を求めていた。

 判決では提訴期限について、地方自治法第242条の2第2項1号の「出訴期間の起算日は、監査委員の監査結果の通知があった日から30日以内」を適用。2004年1月20日までに、同市監査委員から市への勧告内容を大河内代表らが受けていることから、同年3月9日に行われた提訴を不適当と判断した。

 大河内代表は「非常に残念な結果。控訴については弁護士らと相談したい」と話した。

 井上市長は「市の主張が認められた判決と受け止めている。今後とも適正な行政執行に務めていきたい」とコメントした。

提供 - 函館新聞社



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