松前矢越道立自然公園に遊覧船登場

update 2005/5/15 13:25

 【知内】知内・福島・松前の3町にまたがる「松前矢越道立自然公園」に、初の遊覧船が登場する。15日、町小谷石の矢越岬近くにオープンする民宿「浜の宿 矢越」(村上文明代表)が、利用者サービスとして景勝地へ遊覧船を運航する。町は「観光地発掘と魅力アップにつながれば」と期待する。

 同公園に指定されているのは、3町の海岸沿いの陸地2052ヘクタールと、沖合500メートルまでの海域。海岸沿いの陸地が波などの作用で浸食された「海食崖(がい)」や洞穴など、特異な景観が広がる貴重な動植物の繁殖地だ。1968年に指定を受けた。

 道路が整備されていない所も多く、これまでは「遊漁船」を利用した釣り客が、その異観を楽しむ程度だった。

 「浜の宿 矢越」は、同公園に含まれる小谷石2番目の民宿。漁業を営む村上文明さん(46)・礼子さん(47)と、会社員の仁尾千秋さん(48)・八重子さん(47)両夫婦の共同経営だ。

 遊覧事業は「矢越岬の自然をこれまで以上に堪能してほしい」との願いから始める。同海域での船舶運航は届け出制。事業開始30日前の届け出が必要なため、遊覧船としての運航は6月1日から。遊覧業の手続きを取ることで、保険も整備できる。

 使用船は、村上さんの小型船「第28冨永(とみえ)丸」(6・6トン、8人乗り組み)。漁や遊漁など、多目的に利用している。遊覧コースは、小谷石漁港をスタートし、沖合の亀岩などを経由して同漁港に戻る約8キロ。時間は1―1時間半ほど。料金は1人1000円で、希望があれば民宿の宿泊客以外も利用できる。問い合わせは同宿TEL01392・5・7854。

提供 - 函館新聞社



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