渡島の水稲作付面積、5年ぶりに微増/減少傾向は続く

update 2005/5/8 10:02

 農林水産省の「北海道農林水産統計年報」や渡島支庁の調査などによると、渡島管内の2004年水稲作付面積は、前年比0・9%増の3150ヘクタールと、5年ぶりに前年を上回った。減少に歯止めがかからない中のプラス転換だったが、同支庁は「わずかな広がりに過ぎず、横ばいにとどまったと見た方が妥当。縮小傾向は緩やかだが続く」とみている。

 品種別作付割合は、「きらら397」が69・2%を占め、トップ。良食味の「ほしのゆめ」が23・6%、「ななつぼし」が3・7%―などと続く。道南限定の新種「ふっくりんこ」は2・3%だった。

 過去の推移をみると、記録が残る1955年以降では、69年の7380ヘクタールがピークで、その後は縮小の一途。過去5年では、99年が突出して伸びたが、2000年からは再び、前年割れを続け、冷害で凶作となった03年は最低だった。

 こうした中、04年は、30年続いた政府主導の生産調整(減反)を廃止した「コメ政策」の転換期で、豊作も重なった年。だが、同支庁は(1)高齢化や後継者不足の問題(2)米価の安値―などを挙げ、「米農家がもうかりにくい状況は変わっていない」と指摘。「底を打った感があり、激減はしないだろうが、現状では、増えることはないだろう」との見通しを示した。

提供 - 函館新聞社



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