心道嶺美さん俳句界賞最終選考に残る/今後に自信、俳句の普及に務めたい
update 2005/5/5 12:22
函館市松川町の俳人、心道嶺美(しんどう・れいみ)さん(48)がこのほど、文学の森(東京)が発刊する「俳句界」の第7回「俳句界賞」の最終候補に選ばれた。惜しくも同賞に輝くことはならなかったが、心道さんは「最終選考に残り自信がつき、全国のレベルを知ることができた。基本を広く伝え、俳句の普及に努めたい」と話している。
同賞はプロ俳人の登竜門として1999年に創設。50句を1編として応募する。心道さんは賞に向けて約1年間にわたり、今金町の美利河ダムなどへ取材に出かけた。500句の中から「熊除けの鈴売り初めし里の春」など、北海道の自然、季節を感じやすく表現した句を厳選。「涅槃図」(ねはんず)と題して応募した。
編集部によると全国から165編の応募があり、35編が予選を通過。さらに最終選考の15編に残ったという。
心道さんが俳句活動を続ける理由は、母、のぶ子さん(77)の看病に付き切りになる必要があるため。「自宅でできる仕事といえばプロとして俳句活動を、と考えたが無念」と残念な表情を見せる。
最終選考で涙をのんだものの、大きな自信をつけた。審査員5人の中で、昨年11月、旭日大綬章を受章した俳誌「天為」主宰の有馬朗人さんが心道さんの句を高く評価。「面白い句が多く、作品に力を感じた」との評文に、確かな手応えをつかんだ。
「全国的な賞はいくつかあるが、道内の40歳代で最終選考まで残った人はあまりいないと思う。俳句を志す人に全国のレベルを伝え、道南のレベルアップを図りたい」と普及活動に力を入れる決意。市内や自宅で指導を行っており、「俳句の基本を楽しみながら教えていきたい。私に続くような人が出れば」と話している。
教室についての問い合わせは心道さんTEL0138・43・2026。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。