FMいるかが「FOMA」を使った音声中継装置を導入

update 2005/4/29 12:56

 函館市元町のコミュニティーFM局「FMいるか」(杉田圭夫局長)は、NTTドコモの第3世代携帯電話サービス「FOMA(フォーマ)」を使った小型の音声中継装置を導入した。全国の地域FM局では初。中継機材の軽量化で、放送内容の充実を図る。

 中継装置は、名付けて「モバイルスタジオ」。ショルダーバッグに入れて持ち運べる大きさで、重さは約3キロと軽量。装置にFOMAのカードを差し込み、局内に置いた同じ装置が現場とスタジオをつなぐ。装置導入の費用は2基で約200万円。

 開局から13年を迎える同局は、8月にも新「函館市」の誕生を機に、旧渡島東部4町村に放送エリアを拡大。従来は函館市民がターゲットだったが、自治体合併が進み、地域再編を視野に入れた戦略を進めている。

 現時点で同局がエリア拡大を予定していない渡島西部地区などでも中継が可能で、中継装置は5月1日午後1時、松前町からの公開番組「青函2大桜名所から生放送! 弘前―松前さくらまつり」から始動する。当日は青森県の地域FMとつなぎ、中継現場で青函交流をする。FOMAは動画の送受信もできるため、携帯電話の画面で弘前や松前のサクラを見ることができるという。

 同局統括ディレクターの宮脇寛生さんは「将来的には桧山管内を含めた放送も考えている。道南全域の情報を網羅し、地域に一体感が持てる放送を心掛けたい」と期待を寄せている。

 NTTドコモ函館支店(金谷良一支店長)によると、FOMAの通信エリアは2006年9月末にも、道南のほぼ全域を網羅する。

提供 - 函館新聞社



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