未来大の学生が「開陽丸の活用」を提言
update 2005/4/28 11:36
【江差】公立はこだて未来大学の学生やOBでつくるグループが、「開陽丸」を中核とする、江差観光の再生に向けた提言をまとめた。開陽丸の展示・活用を一層充実させることや、「江差ブランド」の定着の必要性などが盛り込まれている。
提言をまとめたのは、同大の学生で作る函館ベンチャープロジェクトと、OBによる企業組合・函館ベンチャー企画。昨年10月から町内で現地調査を行い、観光振興について議論を進めてきた。
学生グループなどは26日夜、開陽丸研修センター(姥神町)で報告会を開催。開陽丸友の会(石橋藤雄会長)の会員や町役場、檜山支庁の職員ら約30人が参加した。
学生メンバーは、第1段階として「開陽丸」を活用した、新たな観光の核作りを提案。江戸幕府の軍艦を復元した「開陽丸」の入館者数は1993年に6万人に上ったが、02年には2万人程度に減少している。
こうした現状から〈1〉修学旅行などをターゲットにした体験学習〈2〉開陽丸ファンクラブの充実〈3〉開陽丸甲板の積極的利用―を呼び掛けた。具体例として、マスト登り体験や艦内での宿泊・休憩、甲板でのビアパーティーの開催などを提案した。
メンバーは、開陽丸の活用で「かもめ島など江差港周辺のにぎわいを取り戻すことで将来的には、いにしえ街道を含む町内全体の活性化につながる」と述べた。
また、町内観光の現状について「江差産のモノでも観光客は、函館ブランドのイメージを持つ。土産品や食事など『江差ブランド』の定着が必要だ」と指摘。情報発信もできる販売拠点整備、道央や首都圏からのリピーター増加に向けた、ファンクラブ設置などを提案した。
学生の指導に当たる、同大の鈴木克也教授は「江差では既にある経営資源をどう利用するかが課題だ。町内全体で平均的なレベルアップを図るのは人的・資金的にも難しい。開陽丸に一点集中することで、観光振興に向けた突破口を開けるのではないか」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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