精神障害者支援会「なごみ」設立へ
update 2005/4/28 11:34
精神疾患や精神障害に対する差別や偏見をなくし、社会的自立を支えようと、精神障害者支援会「なごみ」(能登正勝代表)が、6月に発足する。精神障害者の家族や医療関係者を中心とした会はこれまでもあったが、精神障害を抱える当事者が中心となってつくる組織は道南で初めて。互いに悩みを語り合える「なごみ」の場としたい考えで、設立を前に会員となる精神障害の当事者や支援者を募っている。
設立に向け、中心的な役割を担っている能登正勝さん(27)は統合失調症。「一般的に精神障害というと怖い、危ない人というイメージがある。障害が理解されず、さまざまな差別や偏見を受け、辛く悲しい思いをしてきた」。精神障害に対する正しい知識や理解を広め、差別や偏見をなくしたいと友人や知人に呼びかけ、設立準備を続けている。
現在、賛同者として28人集まったが、精神障害の当事者は能登さん1人。今後は、統合失調症や気分障害など、心の病に苦しむ仲間を増やし、当事者中心の組織にしていきたい考えだ。
目指すのは、病気や障害に苦しむ人たちが気軽に集まり、悩みを相談し合える場。民間企業の好意で函館市内に事務所を構えることができたことから、会設立後はここを拠点とする。
精神障害に対する正しい知識を広めるため、一般市民向けの勉強会や講演会も計画。会内部には研究会組織を立ち上げ、病気に関する勉強をしていく。将来的には、精神障害者に対する生活支援や相談、就労援助、作業開発なども目指す。
活動の参考にしようと、青森市内にある精神障害者当事者の会でNPO法人(特定非営利活動法人)の「サンネット青森」を視察。今後は、ホームページも立ち上げる。
「精神障害の人が当たり前に外に出られるようにしたい」と能登さん。ともに設立準備に携わる斉藤佐知子さんと高橋悦子さんは「会員は当事者だけでなく一般の人も受け付けている。一緒に過ごすことで精神障害を身近に感じてもらいたい」と話している。
問い合わせは、5月2日以降に受け付ける。同会事務所TEL0138・51・7999(ファクスも)。
提供 - 函館新聞社
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