大門火災から4カ月、飲食店「アディクト」が営業再開

update 2005/4/27 11:59

 昨年12月20日、函館市若松町の通称「大門商店街」の一角で発生した火事でり災した飲食店「アディクト」(大野直人店長)が25日、4カ月ぶりに同じ場所で営業を再開した。前日のプレオープンでは、常連客約50人がかけつけた。大野さんは「たくさんの人たちの応援のおかげでここまでこぎつけることができた。今まで以上に魅力的な店にしていきたい」と話した。

 大野さんは函館市内の高校を卒業後、東京でバーテンの仕事に就いていたが、「函館で自分の理想の店を開きたい」と1997年3月、JR函館駅そばの地ビールレストラン「ビロングス」内にバー「アディクト」をオープンさせた。2002年にビロングスが閉店し、移転を余儀なくされた。「客入りを考えれば、本町地区や美原地区などで営業する選択もあったが、函館の顔である駅前にこだわりたかった」と、03年2月に鉄筋3階建ての今のビルで営業を再スタートさせた。

 ビロングス時代からの常連客も多く、営業も軌道に乗り始めた矢先の火災。ビルの防火対策がしっかりしていたため、建物自体に大きな被害はなかったが、外壁や内装ともに大規模な補修が必要となり、この場所での営業再開に黄色ランプが灯った。

 そんな窮状を救ったのが地元の商店街「音羽会」。アディクトが入居するビルは音羽会が所有し、大野さんの「大門でもう一度営業したい」という強い思いに応え、改修作業などを全面的にバックアップした。

 同会の西田哲夫副会長(66)は「大門にかつての活気を取り戻すためには、大野さんのようにやる気のある若い人が頑張ってくれるのが一番。彼の熱い思いをむだにしたくなかった」とエールを送る。

 この火災では8店舗約1200平方メートルを延焼。営業中の6店舗が被害に遭い、同じ場所で再開したのはそば店「丸南本店」、眼鏡店「富士メガネ」に続き3店目。大野さんは「火災の悲劇を乗り越え、この場所に活気が戻るよう、先頭に立って頑張っていきたい」と意欲を見せている。(小川俊之)

提供 - 函館新聞社



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