市内で家電製品の不法投棄が急増

update 2005/4/18 11:05

 函館市内で家電製品の不法投棄が急増している。市廃棄物対策課によると、市内で昨年度、山中などに捨てられた家電リサイクル法対象の4品目の台数は、前年度比52・6%増の617台。不法投棄全体(体積)では同16・2%増で、家電製品が異常に伸びた格好だ。市の負担経費も増大し、外部処理に要した費用は約540万円から約730万円に拡大。日乃出清掃工場を使用した額なども加えると、年間で軽く1000万円を超えているのが実態だ。

 市内で昨年度、見つかったごみの不法投棄は1646件(前年度比3・6%減)、1308・6立方メートル(同16・2%増)だった。

 増加が目立った家電製品のうち、同法対象の4品目の内訳は、テレビ410台(同33・6%増)、冷蔵庫・冷凍庫108台(同151・2%増)、洗濯機98台(同133・3%増)、エアコン1台(同66・7%減)。事業所から出されたとみられる大量投棄が数件あり、数を増やした。

 同法が施行となり、4品目の処理が有料化されたのは2001年4月。4品目の不法投棄は01年度、同22・0%増の572台になったが、02年度以降は512台、395台と減少傾向だった。

 今回の増加について、同課は「経費を減らすため、処理費用の負担を避けようとした事業所があったとみられる。長引く不況が背景にあるのでは」と指摘する。

 ただ、家電製品を含め、不法投棄は犯罪。個人であれば5年以下の懲役か1000万円以下の罰金、法人であれば5年以下の懲役か1億円以下の罰金がそれぞれ科せられる。

 同課は「排出者を特定するのは困難で、結果として、一部のモラルの低さが無駄な税金の支出を招いている。しかし、不法投棄は犯罪であり、理由を問わず許されない行為」と強調。あらためてごみの適切な処理を訴えている。

提供 - 函館新聞社



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