高技専が知的障害者訓練コースを通年化
update 2005/4/13 10:01
函館高等技術専門学院(函館市桔梗町)は4月、昨年6カ月間実施した知的障害者向け職業訓練コース「販売実務科」を通年化させる。若松町の分室で、商品管理や物流作業に必要な知識・技能を1400時間掛け、取得してもらうのが狙い。道南唯一の知的障害者訓練施設として、ハンディに負けない、即戦力を輩出する考えだ。
道の知的障害者モデル事業で、旭川高技専には「介護サービス科」が設置された。函館高技専の場合、総合ビジネス学科があるため、販売主体のコースが設けられたという。事業期限は昨年度から3カ年。
対象は義務教育を終えた中・軽度の知的障害者。13日の入学式以降、来年3月15日まで、訓練に励む。カリキュラムは(1)パソコンの基本的操作やデータ入力(2)事務用品の扱い方(3)バックヤードでの作業の仕方(4)職場見学―など、実務に即した授業ばかり。訓練・生活指導員ら4人が常時サポートする。
昨年度は下半期だけの限られた時間だったが、受講生9人のうち、5人が情報処理技能検定4級を取得するなど、一定の成果を収めた。函館高技専は「父母の反響が大きかった。通年となれば、習得する技能はもっと増える」と手応えを感じている。
ただ、知的障害者は函館市内だけでも約1700人に上るうえ、企業の障害者雇用への理解が乏しく、就職は厳しいのが現状。3月に訓練を終えた中でも、職に就いたのは1人だけだった。函館高技専は「障害があっても、適所に配置されれば健常者と変わらない。企業には色眼鏡で見るばかりでなく、まず使ってから判断してほしい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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