野刈さん、池田さん厚労省・手話通訳技能認定試験に合格

update 2005/4/11 10:02

　函館市の手話通訳士、野刈博子さん（４６）＝昭和＝と池田佳代さん（４４）＝住吉町＝が、このほど行われた厚生労働大臣認定の手話通訳技能認定試験にそろって合格した。２人は「資格取得を契機に聴覚福祉の発展に努めていきたい」と決意を新たにしている。

　２人は市の福祉事務所で聴覚障害者の相談窓口に勤務しながら、函館手話通訳問題研究会、函館聴覚障害者協会などで手話通訳士として活躍している。

　ともに道認定の資格を取得しているが、技術と聴覚福祉の向上を目指し、池田さんは６年前から、野刈さんは２年前から試験に挑んできた。

　昨年９月の５科目の筆記試験（１次）をパスした２人は同１１月に、聞き取りや同時通訳などの実技試験（２次）に挑戦。市内で公の研修会や講習会がないため「実力がどの程度なのか不安だった」と振り返るが、独学とグループ学習の場で修練を積み、本番で成果を発揮した。ともに友人からの祝福メールで合格を知り、「出来に自信がなかったので驚きました」と笑う。

　人材の発掘、育成のほか資格者が志を持って活動できる基盤整備など、聴覚障害者福祉は課題が山積み。野刈さんは「励みと同時に責任の重さを感じます。地域の身近な資格として成熟するようこれからも頑張りたい」、池田さんも「資格に恥じないよう初心を忘れず磨きをかけていきたい」と表情を引き締めた。

提供 - 函館新聞社

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