受験者3人分の書類提出ミスでマッサージ指圧師試験の受験無効に/国立函館視力障害センターが謝罪
update 2005/4/9 13:01
2月に行われた第13回あん摩マッサージ指圧師試験(国家試験)で、国立函館視力障害センター(函館市湯川町1、塩出博司所長)の入所者3人が、同センター職員による書類の提出ミスで受験が無効となっていたことが、8日分かった。同センターは同日、会見し、塩出所長は「全面的に我々のミスであり、3人については今後、誠意を持って対応していく」と陳謝した。
同センターは、視覚障害者に対し、3カ年の専門課程と5カ年の高等課程で、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師を養成している。入所者の受験にかかる書類作成・送付などの手続きはすべてセンター側が行っている。
今回は、昨年12月に願書や修業見込み証明書を送付し、今年2月26日に同センターの20人が受験。3月22日までに修業証明書を提出することで受験が有効となる手順だった。
しかし、3月28日の合格発表日に、合格者が例年より少ない12人だったことなどから、同センターが書類に不備がなかったか確認したところ、男性2人、女性1人の修業証明書を送付し忘れていたことが同日判明した。
同センターは、試験の実施機関である東洋療法研修試験財団(東京)に対し3人の救済措置を求めたが、同財団は7日、「要望には応えられない」と回答。8日、3人に対して受験無効になった経緯を伝え、謝罪した。
会見で塩出所長は「3人の努力を踏みにじり、精神的にも大きなショックを与えたことを深くおわびする。再受験に関して全面的なバックアップをしたい」と述べた上で、「2度とこのようなミスが起きないように、作業チェックマニュアルを作成し、体制強化に努めたい。自分自身も含めた関係職員に対し、しかるべき処置を検討している」と話した。
会見には、無効となった3人のうちの一人、可香康信さん(63)=函館市在住=も同席。「自己採点では合格ラインをクリアしていたので、(不合格の)知らせは大きなショックだった。なぜミスが発覚した時点で知らせてくれなかったのか」と、同センターの対応に不満をあらわにした。(小川俊之)
提供 - 函館新聞社
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