現代工芸美術展、高谷、長橋さんが初入選
update 2005/3/28 10:01
東京都美術館で4月4日まで開かれている第44回日本現代工芸美術展で、函館市山の手のバウハウス工房(佐藤留利子主宰)から3人が入選した。函館市東山の高谷由実さん(25)は3度目の挑戦で初入選、長橋朝子さん(53)は初挑戦初入選の快挙。吉田邦廣さんが2回目の入選を果たした。初入選の高谷さん、長橋さんは驚きを隠せない表情で「作ることの楽しさが増した。これからも周囲と励まし合って頑張りたい」と喜びを胸に、作陶を続ける決意を新たにしている。
今展の入選者は全国で約700人、道内は10人。函館からは同工房の7人が出品した。
高谷さんは3年半前、それまで取り組んでいた絵画から作陶へ転向した。「イメージを完成させるのは大変だったが、作る段階になると楽しかった」と話す。テーマは「絆(きずな)」。4人の家族が手を取り合うような姿が伝わる。「工房で助け合いながら作ったおかげで、楽しく取り組めた。とてもうれしい」と笑顔。
長橋さんは約7年前に作陶を始めた。これまで出展は遠慮していたが、初挑戦初入選に「信じられない気持ちでいっぱい」と話す。作品のテーマは、吉田松陰が松下村塾で使った言葉「飛耳長目」。観察力が鋭く、見聞、知識を広める意味で、約70センチの土台に情報をキャッチするアンテナのようなものを置くことで、「飛耳長目」を表現した。
同展本会員でもある佐藤主宰は「出品者全員で作った喜びを大切にすれば、今後も伸びていくでしょう」と期待する。また、市内在往の同展本会員の三浦千代志さんは「本州ではプロの2世などが、技術で勝負してくる世界。2人は北海道人らしい、自由な発想を形にした作品が良かったと思う」と評価した。
2人は「今後も挑戦する気持ちが大切。自分のイメージをみんなで作り上げていくことを大切にし、これからも続けて行きたい」と声を合わせている。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。