ボランティアの受け入れ、福祉施設の7割が前向き/「生と死を考える会」調査
update 2005/3/26 13:43
ホスピスボランティアの養成などを進める「道南・生と死を考える会」(山田豊会長)はこのほど、市内、近隣の医療・福祉施設に対し実施した、ボランティアの受け入れ状況などについてのアンケート結果を発表した。それによると、回答した施設の7割弱がボランティアの受け入れに前向き。求める役割や仕事は、患者、利用者の「生活を豊かにする支援活動」への回答が多く、患者らのQOL(生活の質)が医療・福祉現場で求められている情勢を反映する内容となった。
アンケートには病院や介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、通所リハビリ事業所など函館市内、近隣の医療・福祉機関を無作為に抽出し、74施設に調査票を郵送。約43%に当たる32施設から回答があった。
ボランティアの受け入れついて、「すでに受け入れている」が16と半数を示し、「受け入れたい」の6と合わせると、7割弱が受け入れに積極的な意向を示した。一方「受け入れない」はゼロだったものの「どちらとも決めてない」が10で、3割強がボランティアの受け入れに慎重な姿勢を見せた。
「すでに受け入れている」「受け入れたい」の回答者を対象に行った、ボランティアにどのような仕事、役割を望んでいるか(複数回答あり)については、「生活を豊かにする支援活動」が60と一番多く、「病院などの開放、市民参加活動」の18、「介護の補助活動」の17、「身辺雑事の補助活動」の10を大きく上回った。
さらに個別の回答欄では、「話し相手」が17と最多数で、「音楽など文化行事」の10、「各種行事の企画運営と手伝い」の7と続き、いずれも「生活を豊かにする支援活動」の項目にあった回答。介護や身辺雑事の補助よりもむしろ、患者や施設利用者の精神的な支援に対する要請が高まっていることがうかがえる。
このほか、自由記載欄には8件の意見が寄せられ、「安全管理、責任の所在からも患者の病状が不安定な段階での受け入れは難しい」や「(ボランティアに)内面的、精神的なサポートに期待する」などの意見があった。
アンケート結果を踏まえ同会では、今後の「ホスピスボランティア養成講座」に生かす考えで、「回答件数が少なかったので一概に言えないが、医療行為以外の質の向上などが求められていることから、ボランティアに関心が高まってきたのでは」としている。
提供 - 函館新聞社
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