旧ひやま南農協不適正経理 道農政部が的確な会計指導求める
update 2005/3/25 10:20
【乙部、上ノ国】旧ひやま南農協(現・新函館農協)をめぐる一連の不適正経理問題で、道農政部は24日までに、農協合併時の会計処理に不適正な取り扱いがあったことを認め、農協の財務指導などを行う北農中央会(札幌市)に対して、各農協に的確な会計処理を指導するよう求めた。
問題発覚を受けて同部は昨年10月、旧ひやま南農協を含む、道内10地域の合併農協を対象に実態調査を行った。
調査の結果、同農協では1999年の旧乙部、旧上ノ国両農協との合併に伴い、脱退者出資金など、本来は収益に計上すべき金のほか、回収債権の余剰金など、合計約1億1896万円を仮受金として引き継ぎ、このうち約7152万円を合併後に収益処理した。調査では同様の会計処理が、同農協のほか、網走管内の丸瀬布農協でも行われていたことが分かった。
同部は「収益処理は適切でなく、特別勘定に計上するなど財務上、明確にする必要があった」と指摘。北農中央会に対して、合併対策支援事業が行われた農協に、的確な経理処理を行うよう指導した。
旧ひやま南農協をめぐる不適正経理問題では、乙部町と同町議会が昨年10月、旧ひやま南農協が、旧乙部町農協から引き継いだ債権の処理をめぐり、不適正な会計処理が行われたとして、道に真相究明を求めていた。旧上ノ国町農協との合併でも同様の問題が浮上した。
経営を引き継いだ新函館農協と乙部町は昨年10月、不適正に収益処理した金額に相当する補償措置として、売却先が決まっていない農地の処理を、農協側が引き受けることなどを条件に和解。上ノ国町は3月上旬、農協の口座に残っている余剰金の返還、農協職員の派遣による農業振興への貢献などを条件に、問題解決を図ることで合意した。
提供 - 函館新聞社
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