大手町ハウスと遺愛学院謝恩館が国の登録有形文化財に
update 2005/3/19 10:17
函館大手町ハウス(函館市大手町5)と遺愛学院謝恩館(同市杉並町64)が、国の登録有形文化財に指定されることになった。18日に開かれた文化審議会(阿刀田高会長)が、中山成彬文科相に答申した。いずれの建物も、国の歴史的景観に寄与しているとして評価された。函館市内にある国の登録有形文化財はこれで7件になる。
大手町ハウスは、1918(大正7)年建築の木造2階建て。旧浅野セメント函館営業所として建てられ、54(昭和29)年から90(平成2)年までは旧北海道漁業公社函館支社が使用。昨年5月、建築当初の写真を基に復元工事が行われ、現在はカフェ(喫茶店)として使われている。
石造り風の重厚な外観で、正面屋上の左右には装飾塔があり、塔屋の間には魔よけの擬宝珠(ぎぼし)が設けられている。
一方、遺愛学院謝恩館は、1922(大正11)年建築の木造2階建て。旧遺愛女学校同窓会が創立40周年を記念して建設し、母校に寄贈した。建築当時は平屋だったが、61(昭和36)年に同窓会が2階部分を増築した。
胴蛇腹の軒先、連窓などに特徴がある。国の重要文化財でもある本館と渡り廊下でつながっており、館内の和室などは現在も同窓会や在校生によって使われている。
文化財指定について、大手町ハウスの所有者でカフェ「テュ・プランド・デュ・テ」代表の阿部基子さん(30)は「私自身が大好きな建物なので、とてもうれしい。可能な限り建物を残し、子供の代に伝えていきたい」、遺愛女子高校同窓会の千葉恵美子会長(62)は「母校の建物が認められてうれしい。謝恩館では今も月1回、同窓会役員会を開いている。これからも大事に使っていきたい」と、喜んでいる。
函館市内ではこのほか、五島軒本店旧館、道教育大函館校北方教育資料室(旧函館師範学校)、プレイリー・ハウス(旧佐田邸)、函館中華会館、遺愛学院講堂が、国の登録有形文化財に指定されている。
提供 - 函館新聞社
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