市街地にシカ 約半日かけ捕獲

update 2005/3/17 12:17

 山から下りてきて、シカられちゃいました―。函館市内で16日、市街地にエゾシカ1頭が姿を見せ、警察への通報から約10時間半後に捕獲され、山に帰される騒ぎがあった。

 函館西署によると、同日午前7時50分ごろ、同市田家町付近でエゾシカが歩いているのを住民が見つけ、同署に通報。

 渡島支庁などによると、シカは4歳の成獣で体長約1メートル。大きな角を持つオスで、近くの山から下りてきたとみられる。

 通報後も、同市神山町や亀田川沿いなどを移動。捕獲に乗り出した同署、同支庁、市などの職員約40人はネット、棒、ロープなどを持参して追跡。捕獲チャンスは何度か訪れたが、抜群の瞬発力で振り切られる、“いたち?ごっこ”が延々と繰り広げられた。

 同6時半ごろ、同市美原1付近でようやく捕獲に成功。そのまま、近くの山まで運ばれ、放されたという。

 市農林水産部の男性職員は「ここ数年は市街地でシカを見かけることはなかった。非常に珍しい」と話していた。

 物珍しさも手伝ってか、シカの周囲には終始、やじ馬の姿が。“珍客”の訪問に、皆驚いた様子で見入っていた。(佐々木 司)

提供 - 函館新聞社



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